少年ジャンプ+漫画賞秋期

結果発表

佳作が2 本、編集部期待賞が3 本、松本先生特別賞が1 本出ました!

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少年ジャンプ+漫画賞」はこちら

少年ジャンプ+でヒットを目指す新人作家、求む!!
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佳作

賞金 30万円

少年ジャンプ+に受賞作掲載

「ロックンロールリバイブ」江尻まや

「ロックンロールリバイブ」江尻まや

あらすじ

ロックンロールは死んだ。…なら蘇らせりゃいいじゃん。青春を駆け抜けるロックバンド読切!!

編集部講評

ロックンロールを圧倒的な熱量と勢いで描いた力作でした!演奏シーンの演出にも光るものを感じました。ネームが詰まって若干見づらい部分があったのと、展開がややご都合に感じる部分があったので、ぜひ次作では注意してみてください。

松本直也先生講評

ロックという題材に恥じることのない熱量が込められていて、すごくアツい作品でした。キャラの表情やドラマだけでなく、枠線での表現、クライマックスのカラーなど、至る所に作者さんの熱がこもっていました。

「地球最後の日に愛を叫べ」玉川

「地球最後の日に愛を叫べ」玉川

あらすじ

可愛い同級生に片思いしている主人公だが、自分の”ある行動”に地球の存亡がかかっていると言われ…!?

編集部講評

主人公のキャラクター性を上手く使ってストーリーを描いていました。展開のテンポもよく、読みやすい作品になっていました。絵の見せ方や演出を工夫していけると、より作品の魅力が出せると思うので、今後の課題にしてみてください。次回作も期待しております。

松本直也先生講評

綺麗に決まるどんでん返しもあり、ショートストーリーとしてとても面白かったです。主人公の軽薄さが良い方向に活かされていて、テンポのいいキャラ回しとも相まって、最初から最後まで楽しくサクサクと読めました。絵の魅せ方にもう一工夫あれば、持ち前の良さがさらに引き立つと思います。

松本先生の推薦により松本先生特別賞の授与を決定!松本先生特別賞

賞金 20万円

「死んじまえ」朝岡洸晴

「死んじまえ」朝岡洸晴

あらすじ

母親を交通事故で亡くした主人公・信二。以来、悪霊に取り憑かれ、除霊師の元に駆け込むが…

編集部講評

画力が高く、臨場感のある画面作りが生きた作品でした。また、短いページ数で主人公の変化や読者を驚かせる展開を描き切る構成力も素晴らしいです。今後は作品全体を通しての抑揚を意識できると、さらに多くの読者に楽しんでもらえる作品に一歩近づくと思います。次回作も期待しております。

松本直也先生講評

見開きのインパクトや結論の先出しが上手いので、グングン物語に引き込まれました。実は母親が守ってくれていたという予想可能ないい話の後に、主人公の成長物語がしっかり描かれていたのも想像の向こう側に突入していく感覚があって好きでした。それをこのページ数でやってのける構成力もすごいと思います。

編集部特別賞

賞金 15万円

「バレンタインウォーズ」月茂陽生

「バレンタインウォーズ」月茂陽生

あらすじ

モテない男子高校生・倉本ら3人組は、美少女・桃園瑠香からチョコをもらおうと企む——!!

編集部講評

キャラクターの好感度が高く、何よりコメディらしい会話劇の読みやすさ、ばかばかしさがテンポよく進むので読みやすく後味の良い作品に仕上がっていました。絵も丁寧に描かれているので、次のステップアップとしてよくあるネタに一つドラマや仕掛けを用意し、展開でも魅せる作りにすると、さらに良さが上がると思います。期待してます。頑張ってください!

松本直也先生講評

こういうお話はキャラの好感度が大事だと思うのですが、キャラに嫌味がなく、作者さんの持つ空気感と相まって居心地の良いワールドが展開されていました。この淡々とした空気感は武器として持ちつつ、場面場面のアイディアの強化や、メリハリをつけて強調する部分を作っていくと魅力が引き立つのではないかと思います。

「恋なんて迷信」黒田カズキ

「恋なんて迷信」黒田カズキ

あらすじ

痩せ細った女の子に恋い焦がれる少年は、ある日突然牛になってしまうが—!

編集部講評

強烈な読後感が残る作品でした。独特なテーマと演出、鋭いモノローグがそれを可能にしていると思います。今回は重い描写に偏りすぎて読者を選んでしまう印象を受けたので、次回はもっと広い読者が何をしたら喜ぶのか意識して、メリハリという形で冒頭の強みを活かしてみて欲しいと思います。

松本直也先生講評

作者さんのネーム回しに加え、登場人物たちの思考や行動が独特なため、それがどこか不気味で普通じゃないホラーな世界を作り出していました。持ち味をもっとエンタメ方向に活かす思考をしても面白そうだなと思います。

「水槽兄妹」腹田空腹

「水槽兄妹」腹田空腹

あらすじ

父親からネグレクトを受けている幼い兄妹。ある朝目覚めると、兄が金魚の姿になっていて…

編集部講評

画力が高く、繊細な表情や、緊迫したシチュエーションを、とても丁寧に臨場感を持って描くことができていました。次のステップとして、読者に何を楽しんでもらうのか、読者目線を意識して企画や展開を作っていけるとよいでしょう。今後もセンスを存分に発揮した作品を期待しています。

松本直也先生講評

危機的状況下での兄妹の少し抜けたやりとりにギャップがあってほっこりしました。冒頭のつかみも含めて、短いシーンや一枚絵で読者を引き込むのが上手いなと思いました。キャラクター同士の掛け合いや、ベタでありつつも意外性のある展開作りが磨かれていくと、そういった良さがより活きてくる気がします。

受賞まであと一歩

  • 「カオスケイオス」斧澤龍
  • 「四重人格は春夏秋冬」青田夏林
  • 「BLODDYBULLET-ブラッディバレット-」riri
  • 「蓮の花と蜘蛛の糸」柄本ともる
  • 「ヨナスの日記」草川カイ
  • 「妹は毎日別人になる」6月るル
  • 「筆と走る空の色」齋ソウ
  • 「ラストアンコール」高梨悠人
  • 「COWBOYS」空本
  • 「従順な殺し屋」副田暁人

編集部総評

若い才能が集まった回でした。みなさん、自分が描きたいものがしっかりと定まっており、勢いと熱を感じました。ただ、「描きたいもの」止まりになっているものも多く、読者を楽しませるという視点があると一段上の作品になると思います。『ロックンロールリバイブ』はドラマ性が抜きん出ていました。ラストのライブシーンの描き方も素晴らしかったです。『地球最後の日に愛を叫べ』は、気持ちよくオチにつながるコメディと構成力を評価しました。

松本直也先生総評

内容は全体的にレベルが高く、構成やストーリー展開に優れた作品が多かった印象です。僕がキャラクター漫画好きなので、キャラに振った面白さの漫画をもっと読みたかったです。

これまでの「少年ジャンプ+漫画賞」結果発表はこちら

少年ジャンプ+漫画賞 2022年夏期 少年ジャンプ+漫画賞 2022年春期