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【第6回】諦めないのがオレの魔法だ!!!プルプル食材・寒天をガチガチに固めて〝断魔の剣〟を自作してみた

こんにちは!ライターのおげんきです。クイズです。

いまジャンプで唯一の大剣が武器の主人公といえば?


3…


2…


1…




はい!正解はもちろんそう。『ブラッククローバー』のアスタです。



『ブラッククローバー』とは、田畠裕基先生が描く「王道」少年魔法ファンタジー作品のこと。2017年12月現在、アニメも絶賛放送中。PS4でのゲーム化も決まったところだよ!


アスタといえば、クローバー王国の中でただひとりの魔力を持たない少年。最強の称号〝魔法帝〟をめざしていますが、周りからバカにされる日々です。できる訓練といえば、肉体を鍛えることだけ…。


しかしそんな彼はある日、やたらすごい武器を手にします。



〝断魔の剣〟と呼ばれるこの武器は、反(アンチ)魔法のアイテム。魔法で力を競い合う世界の中で〝魔法の無効化〟という、反則級の能力を持っています。魔力がなく、それでも諦めずに肉体を鍛え続けたアスタだからこそ手にできた必殺の武器といえますね。はい。


これを作ります、寒天で。


剣、剣、剣作り!!


なるだけ柔らかい素材で、どこまで剣に近いものができるのやら。工作能力や食材の知識がないのでマジでドキドキです。が、〝諦めないのがオレの魔法だ!!!!〟の名ゼリフもあるくらいですから、負けずに挑戦してみようと思います。



なお寒天は反魔法の性能を備えていないので(筆者の偏見です。寒天さんスミマセン!)、魔に勝てそうな縁起物である〝お茶〟、その中でも悪魔(脂肪と糖)の天敵である黒烏龍茶を用意。これを寒天に配合させることで「能力」と「色」の補填を狙います。



黒烏龍茶はあらかじめ4リットル煮出しておきました。隣にあるのは寒天1kgです。


最終的に自作した剣で、アスタの必殺技「ブラックメテオライト」が繰り出せたらゴール!!!



超かっこいいですよね…。


じゃあさっそく剣作りを始めてみます。先ほども書きましたが、食材の知識はありません。予習はしたつもりでした。したつもりでした…。



最初に取り掛かったのは剣の型作り。段ボールに木工用ボンドをペタペタと塗り、重ね合わせていきます。厚みが50mmをこえたところで、いったん放置。



ボンドが乾いたところで、余計な部分を電動のこぎりで切断します。この際、大量の段ボールカスがバウッ!!!!と飛び散ります。作業を室内で行ったことを早くも後悔した瞬間でした。



粉まみれになりながらも、だいたい長方形のカタマリができました。こちらはいったん隣に置きます。



次に取り掛かったのは、剣の骨組み作り。まずはプラスチックのパイプに、だいたい100mm間隔で穴をあけていきます。



こちらはΩの形をしたなにがしかの金属です。当初はこちらにも穴をあけ、パイプにネジで止める予定でしたが、この金属ガッチガチのバッキバキ。反(アンチ)ドリルの能力を備えていました。これに穴を開けるには圧倒的に工作環境が追いついていないことを悟ったので、穴あけはあきらめ、針金固定にシフトチェンジ。



ぐりぐり。ぐりぐり。

ブスッ



痛った…。


そうして作業すること30分。



ほら!!!!


この段階で、もうそれっぽくないですか!? 段ボールの上に棒を置いただけですけど。なんかこの金属棒だけでも強そうですよね。『ファイナルファンタジー』とかにこんな武器なかった!? ないか。



コミックスを見ながら、ざっくり剣の輪郭を書きます。ねー。これで「段ボールを貼っつけて完成!」ならどれだけ楽だったか。



愚痴をこぼしながらも、段ボールをくり抜いていきます。ポイントは、しっかり1日くらい段ボールを干しておくこと。今回ノンストップで作業を行なっていたため、木工用ボンドが全然乾いていない! 指がベタベタするよちくしょう!! 指についた木工用ボンドをコネコネし球状の塊を作りながら作業を続けます。



段ボール残り二枚くらいを〝底〟とし、くり抜き完了。寒天に備えてビニールで覆います。スタッフくんが作業しているうちに、ぼくはいよいよあの作業。



寒天のお出まし




黒烏龍茶の中に、粉寒天をドバァー!!!! ジュアァ~と溶けていく寒天。木べらでムラなく混ぜます。おお、食材への無知を呪う…。



混ぜ切った液体を、型に流しこみました。色合い的には黒烏龍茶というより茶烏龍茶ですが、あとは固まることを待つばかりです。寒天は常温でも固まるそうなので朝までの7時間、部屋に置きっ放しにします。たのむぜ~…。









翌朝!



なんだか昨日と変わらない? カサは減っているけど、水分が飛んだだけのような気もする。いやでも7時間乾燥、たっぷりだ。間違いはないはず。早起きして駆けつけたスタッフくんも「大丈夫」と言っている。



よっしゃ、持ち上げるぞーーーーーー!!!!


1!


2の!!!!!





ズボス。



うわああああああああああああああ

ああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!






おげんき「朝7時だけどさ」


スタッフ「はい」


おげんき「今日は帰ってくれ」



食材に詳しい読者ならすでにわかっていると思いますが、あとで調べてわかった最大の失敗はこちらでした。


★お湯を沸騰させながら混ぜないと寒天は溶けない。


ぱっと見、溶け込んでいるような液体はあれはウソで、分子とかそのへんが結合とかしていなかったんです。どういうことですか?


おまけに水に不純物が入っているほど混ざらないそうで、「冷えた黒烏龍茶」に粉を投入するなど大間違いだったんです。なんてことをやってしまったんだ…。


ひとまず今回作ってしまった茶色い液体は移しかえ、あとで火を通し、寒天濃度を薄めて食べるとして…。


再チャレンジしますよ。言っちゃいますか、あのセリフ。



〝諦めないのが オレの魔法だ!!!!〟




キッチンでリベンジ開始



沸騰したお湯に、寒天粉!



水を足しながら、こーねこーね。



モリッ。


墓標みたいな絵面。結局何が間違いって、寒天粉1kgという分量が間違っていたんです。いくら水を足そうが安定しやしない…。かなりダマが目立つけれど、もうこれで挑戦するしかないみたいです。寸胴鍋を用意するべきだったなぁ…。




ギュッと詰め込んだぞ!これは期待できそう。黒要素がなくなって、もうブラックでもなんでもないけど。





翌朝!



ついにできた寒天大剣



なんとなく固まったぞーーーーー!!!!


期待できそうなので外にやってきました。



ビニールを少しずつズラして…。



持てた!!!!!!


底はまだ湿っているけど、確実に「固形物」になってる!!!!!ここまで固まるものなんだ!?!? すっげーーーーーー!!!!!



底を見ると…スキマがちらほら。寒天にダマが多かったせいで、棒を完璧にコーティングすることはありませんでした。それでもしっかり金具にはまとわりついているので、これはビクともしないぞ!!!! 味付けしてないから全然おいしくなかったけど、食べられもしました!! グニョグニョして天然ゴムみたい!!!!!



柄、持てたーーーーーーー!!!!!!


今さらの感想だけどむちゃくちゃ重い!!!!骨組みと剣でおそらく7kgくらい? この重量感だけは〝断魔の剣〟っぽい!!


そうだぞ!!!? もう忘れてると思うけど、この記事は『ブラッククローバー』起点だぞ!


ここまで来たらあとは!!!!必殺技をくり出すだけだぜ!!!!!!!!!!!!!



これだぁァアアアああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!













うははは、しょっぺ~技!!!!!


なんなんだ、この剣の重さは! ぼく自身が脆弱すぎるせいで、ぜんっぜん肩が上がらない!! こんな低空の『ブラックメテオライト』ねーよ!!


剣を作る目的だったのに、奇しくもアスタの身体能力のすごさを思い知る結果になりました!!!!



アスタ、めちゃめちゃ平然としてるよなー!!!!



そして目的を果たした寒天剣は…。



静かに崩れ落ち、剣としての終わりを迎えた。


本当にありがとう、希望をありがとう…。


いい体験をありがとう。大剣だけに…。



そして残されたぼくは――――



家に帰って、崩れた寒天を再加熱。再度液状となった寒天をタッパーに移し替え、当分の寒天生活を覚悟しながらスーパーへ黒蜜を買いに行くのであった。


~THE END~




ぼくのような魔力も筋力もないおじさんは一切出てこない、超かっこいい『ブラッククローバー』をみんなよろしくね!

★マンガ特集サイト→http://www.shonenjump.com/j/sp_bclover/

★アニメ公式サイト→http://bclover.jp/

★ゲーム公式サイト→
https://bc-game.bn-ent.net/?utm_source=youtube&utm_medium=direct&utm_campaign=direct




ライター/おげんき

フリーライター。えびかにいかたこねこアレルギー。2017年9月まで『週刊少年ジャンプ』で、読者ページ「スクールオブジャンプ」を連載していた。ジャンプGIGAやグランドジャンプとかで、よくインタビュー記事を書いていたりする。 ツイッター→https://twitter.com/o_genki