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【第7回】いまペルーでドラゴンボールが熱い! 子供の名前にドラゴンボールが!?

ドラゴンボールというものがある。今さら説明もする必要もないほど有名な鳥山明先生のマンガだ。アニメにもなっており、現在は『ドラゴンボール超』が放送されている。老若男女が知る作品だ。


それは日本だけではない。日本のほぼ裏側の南米「ペルー」でもドラゴンボールが熱い。悟飯やベジータ、クリリンなど登場人物の名前を子供につけているらしい。果たしてそれは本当なのか、ペルーのドラゴンボール熱を実感してみたいと思う。


ペルーの若者へ

ドラゴンボールは少年ジャンプで連載されていたマンガだ。すでに連載は終わっているけれど大人気である。現在はVジャンプで『ドラゴンボール超』が連載され、アニメも放送されている。


現在は『ドラゴンボール超』が連載中!


それがいまペルーで大人気らしい。果たしてそれは本当なのか、ペルーに住む日本人に実態を聞きに行こうと思う。手土産にジャンプを片手に私は飛行機に乗った。ペルーではジャンプは売っていないので、ぜひ読みたいそうなのだ。


ということで、


飛行機に乗って、


さらに乗って、


また乗って、


ペルーのクスコにやってきました!


ペルーのドラゴンボール事情

写真数枚でペルーに到着しているけれど、本当は日本から30時間もかかった。こんな離れた場所でドラゴンボールは本当に流行っているのだろうか。移動だけなのに体はクタクタで、顔はテカテカである。


クスコに住む日本人に、


ジャンプを届けました!


クスコで観光業を行っている尾田さんにジャンプを届けた。めちゃくちゃ喜んでいる。日本にいた2年前までは毎週買っていたそうだけれど、ペルーでは売っていない。2年前、『ONE PIECE』は魚人島編だったそうだ。続きが知りたいらしい。


めちゃくちゃ喜んでいる尾田さん


久々のジャンプはどうですか?

めちゃくちゃ嬉しいですよ! 知らない連載も増えてる!

ペルーでもジャンプは人気ですか?

 『ONE PIECE』、『NARUTO -ナルト-』、『BLEACH』とか人気ですよ!

ドラゴンボールは?

別格の人気です! 屋台とかを見てもらうと分かりますが、ドラゴンボール関係のものがめちゃくちゃ売られています!

日本の裏側なのに! ドラゴンボールの人気すごすぎ!


確かに街を歩くと、


ドラゴンボール関係のものが、めちゃくちゃ売られている!


ちなみにおそらく勝手に作っていると思われる商品が多くて、ここでは使える写真が限られているけれど、めちゃくちゃドラゴンボール関係の商品はあった。服とかカバンとか。神社の絵馬みたいにドラゴンボール関係のものが吊るされていた。

子供の名前にドラゴンボールのキャラの名前をつけると聞いたのですが?

らしいですね! 僕はまだ会ったことはないのですが、そういうニュースは見ました!

え! 会ったことないの? 全員クリリンとかフリーザとかじゃないの?

そんなことはないです! ただ可能性としては首都のリマじゃないですかね? ここクスコは普通の名前やケチュア語の名前が多いです。ホセとかマルコとか

地域差もあるんですね。そもそもキャラの名前をつけるってキラキラネームみたいなことですもんね

キラキラネームみたいなのはこちらにもあって、チャスカちゃん(星という意味)や、ライミちゃん(祭りという意味)とかはいますね

日本ほどのキラキラネームではないですね!

リマに行ったらドラゴンボールのキャラの人いるんじゃないですか?

よし、行きます!


ということで、首都リマに来ました!


スペイン語の聞き込み

クスコで話を聞いて、ペルーの首都リマならドラゴンボールのキャラの名前の人に会えるかもしれない、ということで、リマで探すことにした。ニュースになっているくらいなので、すぐに見つかるのではないだろうか。


話を聞きました!


ドラゴンボールの服を着ている子供。確実にドラゴンボールのキャラの名前だと思い声をかけた。悟空やヤムチャだ、きっと。しかし名前は「ディラン」君だった。ただドラゴンボールは好きらしく悟空が好きだと言っていた。


バンバン聞きました!


バンバンいる。探すのに困らないほどドラゴンボールの服を着ている子供がいる。ただ名前は「レグス」君。悟空とトランクスが好きだ! と言っている。ただ全体的にスペイン語で聞いているので、なかなかにやりとりが難しい。


ただ通じるのです!


私のスペイン語は現地の2歳児よりレベルが低い。そんな中で通じる「かめはめ波」。「ケペルソナヘレグスタマス」とかというよくわからない発音を必要としない。かめはめ波と言えば、自然とことのポーズをしてくれるのだ。ドラゴンボール、すごい!驚くのは「日本のことを知らない」という点。質問する時にまず日本のこと知っている? と聞いていたのだけれど、100%知らない、と答えが返ってくる。しかし、ドラゴンボールを知っている? と聞くと100%知っている、と返ってきて、打ち解けることができる。


聞きまくりましたよ!


3時間ほど声をかけ続けたけれど、ドラゴンボールの名前の人は見つからなかった。知り合いにいないか? とも聞いたけれど、いない、とのこと。ただドラゴンボールの名前をつけるのが流行っているというのはみんな知っていた。もしつけるならどのキャラ? と聞くと一番人気は「悟飯」だった。ニュースを見ても一番人気は「悟飯」だった。ペルーでは悟飯が熱いのだ。ちなみに好きなキャラは「悟空」だったけれど、「ミスターサタン」という人もいた。彼は最高に面白い、とのこと。ドラゴンボールは国境を越える面白さなのだ。


確かにドラゴンボール面白いのよね!


ペルーのオタクの聖地へ

リマの中心地では見つけることができなかった。そこでペルーのオタクの聖地と言われる「アレナレスプラザ」というところを訪れた。ショッピングセンターなのだけれど、ほぼ全てがオタク関係のお店と言ってもいいだろう。


アレナレスプラザに来れば、


アニメ、


ゲームなど、


全てが揃う!


小さなお店がいくつも軒を連ねている。ドラゴンボールのフィギュアが多く並んでいたけれど、『ONE PIECE』や『BLEACH』などの他のジャンプ作品も人気のようだ。ネトゲも人気なようでゲーミングPCがすごい数並んでいた。ちなみに任天堂Switchも普通に売っていた。ただ日本円で6万円ほど。高い。


ここでも、


聞き込みを、


しました!


ドラゴンボールの名前の知り合いはいないか、と聞き込みをしたけれど、残念ながらいなかった。ただドラゴンボールは好きだし、もしつけるなら「悟飯」と言っていた。悟飯の人気がすごい。好きなキャラを聞いたら「ジュウハチゴウ」と言っていた。ペルーでも18号は18号なのだ。


ドラゴンボールの話をすると急に仲良くなれる!


言葉を越える!

ペルーでのドラゴンボール人気は間違いない。急にやってきた片言のスペイン語の日本人が声をかけて、最初は間違いなく警戒しているのだけれど、「ドラゴンボール」という単語を出すと急にフレンドリーになるのだ。きっと語りたいのだ。ドラゴンボールがあれば、誰とでも仲良くなれるのではないだろうか。もし私に子供ができたら、キャラの名前をつけようかと思うほどだ。地主武泰斗とかどうだろうか。


地主恵亮(じぬしけいすけ)
1985年福岡生まれ。基本的には運だけで生きているが取材日はだいたい雨になる。
2014年より東京農業大学非常勤講師。著書に「妄想彼女」(鉄人社)、「インスタントリア充」(扶桑社)がある。
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