どうも、ライターの志田です。
みなさん、マンガ読んでますか?
僕も読んでいるのですが、中でも特に好きなのが新人マンガ家の読切作品です。描きたい衝動とやってやるぞという野心がいっぱい詰まった作品は、とても刺激的です。この人は将来大人気作家になるかも!そんなことを考えながら、作者プロフィールまでつぶさに見てしまいます。
そんな作者プロフィールページですが、こんな項目があるのをご存知でしょうか?
好きな漫画
この「好きな漫画」は、新人作家とは言えプロが惚れ込んだマンガなので、プロフィールの中でも特に興味深いです。プロが勧めるマンガ、とも言い換えられるでしょうか。これを全部集計してランキング化したらおもしろいと思いませんか!?
今回やるのはそれです!!
前置きが長くなりましたが、ここからはダダダっと行きます!
基本的に著者紹介は初回だけなのですが、稀に複数回紹介ページが掲載された先生もいます。その複数回で同じ作品を挙げている場合は「1票」という形にしています。
また、回答で「〇〇先生の作品」や「ジャンプ作品」と答えられているものに関しては集計外にしています。
そして最初にお断りしておきますが、あくまでも志田調べなので抜けや集計ミスがあるかもしれません。そのあたりを心にとどめてご覧ください。
まずは第10位~第6位までを一気に!!
第10位(3票)
『STEEL BALL RUN』
『とっても!ラッキーマン』
『トリコ』
『バクマン。』
『BLEACH』
(※50音順)
第7位(4票)
『ジョジョの奇妙な冒険』
『ヒカルの碁』
『レベルE』
(※50音順)
第6位(5票)
『アイシールド21』
いずれも説明不要の名作揃いです!複数作品ランクインしている作家さんもいらっしゃいますね。
『STEEL BALL RUN』と 『ジョジョの奇妙な冒険』は、今回は別集計にしています。
続いてBEST5を発表します!!
第5位(6票)
『NARUTO』
第4位(9票)
『SLAM DUNK』
第3位(12票)
『HUNTER×HUNTER』
第7位の『レベルE』に続き、富樫義弘先生の最新作がランクイン!!実は『幽☆遊☆白書』にも2票入っていたりして、同業者からの支持の高さが伺えます。
続いて第2位!!!
第2位(16票)
『DRAGON BALL』
連載開始は、BEST10に入った作品の中で一番古い1984年。そこから30年以上に渡って人気を保ち続けている漫画界のレジェンド作品です。これが1位になると思っていた方も多いのではないでしょうか?
そして気になる第1位はこの作品!!!!
第1位(17票)
『ONE PIECE』
累計発行部数3億6千万部越えのギネス記録保持作品!!現在も好評連載中のジャンプの屋台骨を支える大看板マンガです!! 『DRAGON BALL』とは実に1票差。鳥山明先生のことを尊敬する尾田栄一郎先生が、『DRAGON BALL』に負けないような漫画を生み出し、今度はそんな尾田先生が若手から尊敬される存在になる。そして若手漫画家が『ONE PIECE』を超えるマンガを描こうと頑張る……。この連鎖、実にジャンプ的!!!!
有効投票数は164でした。
……と、実は今回もう1つランキングを用意しています。
お気づきの方もいると思いますが、さっきまでのランキングに出たマンガは全部ジャンプ作品でした。ジャンプに持ち込んだ新人作家が、ジャンプ誌上に載せるアンケートに答えたものなので、圧倒的にジャンプに偏るのは仕方のないこと。
また、アシスタントに入っている作家さんや仲のいい作家さんもいる場合は、その人が描いている漫画を挙げたくなるもの。しかも、提出する担当編集も集英社の社員。そこで何か言われるかも……と、少し気になったりもするでしょう。
つまり!
集英社以外の他社作品を挙げるのは、それなりに勇気がいることなのではないかと。遠慮という壁さえあったはずです。それすら乗り越えて挙げた作品こそ、ガチ度が上がるというもの。なのでここからは、他社作品のみに絞ったランキングをお送りします!
その前に、集計数の話をさせていただきます。
今回は金未来杯の始まった2004年以降のプロフィールから集計しています。それ以前になると、「好きな漫画」の項目がなく、代わりに「好きな漫画家」を聞いていたりしたからです。さらに2005年07号から16号までの期間も「好きな漫画家」の項目がありませんでした。
2005年14号の作者紹介ページ。
好きな漫画ではなく好きな漫画家を聞いています。
ちなみにコメント部分にある「担当𠮷田氏」は、『バクマン。』の𠮷田氏のモデルになった𠮷田氏です。
また、2005年の07号は代わりに「好きなアイドル」という項目があり、ポンセ前田先生と大石浩二先生がその質問に答えていました。
ポンセ前田先生は「インリン・オブ・ジョイトイ」、大石浩二先生は「西田ひかる」が好きだそうです。
………………誰が興味あるねん!!
と、お答えになった両先生のみならず関係者全員が思ったんでしょうね。それ以降から現在に至るまで、「好きなアイドル」という質問は一度も登場していません。
閑話休題。
それでは、集英社作品以外ランキングを発表します!!
第6位(2票)
『風の谷のナウシカ』
『金色のガッシュ』
『ゲゲゲの鬼太郎』
『それでも町は廻っている』
『鉄コン筋クリート』
『でろでろ』
『はじめの一歩』
『火の鳥』
『ピンポン』
『ブラックジャック』
『BECK』
『めぞん一刻』
(※50音順)
さすがに票はバラけてしまったのですが、そんな中でも2票を獲得したのがこの12作品。漫画の神、手塚治虫先生の作品も複数ランクインしています。
注目は松本大洋先生。上に挙げた『ピンポン』と『鉄コン筋クリート』だけでなく『Sunny』と『GOGOモンスター』にも1票ずつ入っていて、個人では計6票を獲得しています。
第3位(3票)
『寄生獣』
『3月のライオン』
『G戦場ヘブンズドア』
(※50音順)
第3位には、岩明均先生の『寄生獣』、羽海野チカ先生の『3月のライオン』、日本橋ヨヲコ先生の『G戦場ヘブンズドア』の3作品がランクイン!注目は『G戦場ヘブンズドア』。この作品は“漫画を描くこと”をテーマに据えた、2人の少年の苦悩に満ちた成長譚です。漫画家さんにとっては、直視できないような辛いシーンも多いかと思います。その一方で同業者にしか分からない、グッとくる部分があるんでしょうね。
さぁ、そして遂に第1位です!
第1位(4票)
『あしたのジョー』
そして……
『うしおととら』
(※50音順)
高森朝雄先生/ちばてつや先生の『あしたのジョー』!
そして藤田和日郎先生の『うしおととら』が同票でナンバーワンに決定!!!!
丹下段平と矢吹ジョー、そして蒼月潮ととら。2人の運命の出会いに始まり、反目しあいながらも互いに成長し、数々のライバルとの死闘や別れを経て、やがて大きな目標に向かっていく……。THE 少年漫画!!と言えるような王道の展開を見せる両作品が選ばれました。新人作家さんたちが好きになるのも頷けます。
有効投票数は115でした。
ランキングは以上です。いかがだったでしょうか。プロの卵が選ぶマンガですから、その面白さは保証付き!新しいマンガとの出会いを探している人は、ぜひ参考にしてみて下さい。
~おわり~
フリーライター兼ライトノベル作家。1981年生まれ。好きな漫画は忖度なしに『ジョジョの奇妙な冒険』。今回の企画の集計が震えるほどハードで燃え尽きるほどヒートした。